2011年3月11日、東北の美しい自然や街並み、多くの尊い命を奪った東日本大震災の発生から、10年の月日が経ちました。
甚大な被害をもたらしたこの震災後、仙台フィルハーモニー管弦楽団は、自ら被災しながらも、避難所や街角などで被害に遭われた方々に寄り添い、演奏活動を続けてきました。そんな仙フィルの演奏活動を応援し、2012年より被災地の復興を祈念し続けてきたコンサート「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」の開催が、震災11年目となる今年も決定しました。
このコンサートは、「音楽の力による心の復興」をテーマに、たくさんの皆さんの応援を頂きながら実施して参りました。震災のみならず、人々の生活に大きな不安を及ぼしているコロナ禍も続く現在、このメッセージが持つ「心の復興」は、私たちが明日に向かって踏み出す力として、より大きな意味を成していることと思います。
「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」は、ゲストや指揮者、演奏曲目まで、今ご覧いただいているホームページを中心に、コンサートを盛り上げるアイディアを募集し、その名の通り〝みんなで一緒〟にコンサートをつくって参りました。今回もこの10年間に皆さんから頂いてきた、たくさんのメッセージを集め、震災の記憶を風化させること語り継ぎ、新しい時代を切り開いていくコンサートを目指します。
「音楽の力」を通じて、仙フィルと共に「復興」への想いを繋いでいくコンサートにぜひあなたもご参加ください。
本公演「みんなでつくる復興コンサート2022」では、新型コロナウイルスを含む感染症の予防および拡散防止対策のため、ご来場のみなさまに以下のご協力をお願い申し上げます。
ご自身の体調に不安のある方は、くれぐれもご無理をなさらないようお願いいたします。
会場で体調不良であることが見受けられた方にはスタッフからお声がけさせていただき、状況によっては退場いただく場合があります。また、体調がすぐれない方はお近くのスタッフまでお声がけください。
運営スタッフや警備員などがマスク着用にて対応する場合がございます。あらかじめご了承ください。
ご来場者みなさまのご理解、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
公演名 | 「つながる心 つながる力 みんなでつくる 復興コンサート2022 Supported by 日立物流」 |
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■日程 | 2022年3月6日(日) 開場14:00 開演15:00 |
■会場 | 名取市文化会館 大ホール (宮城県名取市増田字柳田520) |
■特別協賛 | 株式会社 日立物流 |
■出演者 |
演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 プロフィール
指揮者:鈴木織衛 プロフィール
ゲスト:中村雅俊(俳優・歌手)プロフィール
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■演奏楽曲 | ドヴォルザーク:交響曲第9番『新世界より』 演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 ヨハン・シュトラウス2世 :ワルツ『春の声』 演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 恋人も濡れる街角/歌:中村雅俊 演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 わせねでや(桂島“うた”プロジェクト)/歌:中村雅俊 演奏:仙台フィルハーモニー管弦楽団 ほか |
■チケット |
◇全席指定¥5,000(税込) プレイガイド:ローソンチケット Lコード 22818 チケットぴあ Pコード 208-434 イープラス、名取市文化会館、藤崎、仙台三越 ※未就学児童入場不可 ※本公演は、政府、自治体ならびに関係諸機関により策定された新型コロナウイルス感染症防止対策ガイドラインに基づき、感染拡大防止策を講じて開催いたします。 ◇当日券{¥5,000(税込)}は14:00~会場窓口で販売 3/5(土)10:00~12:00までキョードー東北TEL022-217-7788 で当日券予約受付中 |
■配信視聴 チケット |
◇¥2,000(税込) 2月25日(金)販売中 チケット販売:イープラス 3月11日(金)~3月19日(土) 23:59までアーカイブ配信 ※ご購入は3月19日(土) 21:00まで ※お1人様1枚限り。
3月11日(金)10:00より配信致しました配信映像の音声に不備がございました。
ご視聴頂きました方々には、大変ご迷惑をおかけ致しましたことを深くお詫び申し上げます。 現在は配信映像の修正が完了しておりますが、ご視聴期間を3月19日(土)23:59まで延長致します。 販売期間も3月19日(土)21:00までとさせて頂きます。 重ねてご視聴頂きました皆様にはお詫び申し上げます。 |
■主催 | TBSラジオ / tbc東北放送 |
■企画制作 | OTTAVA |
北海道札幌市出身。
音楽番組のプロデューサーとして、東京のFM放送局勤務後、独立。
番組、音楽、コンサーなどの制作に携わる。
2007年、開局と同時にOTTAVAのミュージック・ディレクター、
2014年、OTTAVAゼネラルマネージャに就任。
「10年ひと区切り、でも復興に区切りはありません。これからも応援していきましょう」、
今年3月7日、10年目のコンサートが終わった後に会場で開かれた関係者による「打ち上げ」(もちろん飲食も歓談もなし)の席で多くの方が口にしたコトバです(何を隠そう、僕自身もスピーチでこう申し上げたひとり)。
東日本大震災の翌年の2012年3月、「とにかく」仙台フィルを応援したい!仙台に集まってエールを送りたい!被災地の人たちに会いに行きたい!
全国の音楽ファン、ラジオファンのこうした「想い」とともに始まった「みんなでつくる復興コンサート」でしたが・・・
あれから10年・・・今回が区切りかな・・・という空気が、お客様のお帰りになった後にステージで行われた打ち上げの会には漂っていました。
でも・・・
「新たな10年を始めたい」 そんな主催者、スタッフの皆さんの想い
そして「ずっと続けてほしい」「来年も楽しみにしています」という、多くの仙台フィルファンの願いが結実して「区切り」は「新たな始まり」へと変わったのです。
震災から11年目の春、2022年3月6日(日)、会場は今年と同じ名取市文化会館で 「みんなでつくる復興コンサート2022 Supported by 日立物流」の開催が決定しました。
もう思い出話しに花を咲かせる必要はありませんね?
「つながる心、つながる力 みんなでつくる復興コンサート」について
毎回ほぼ同じ内容になってしまうのですが、当コンサートが開かれるようになった経緯を
今回も皆さんと共有させていただければ、と思います。
“東日本大震災被災地唯一のプロフェッショナル・オーケストラ、仙台フィルハーモニー管弦楽団が
3月26日復興コンサートを開催決定、会場は仙台市内宮城野区見瑞寺にて“
この短いニュースが通信社から届いた時の驚きは、今でも忘れることができません。
2011年3月24日、震災からわずか13日後の夕方のことでした。
連日現地から届けられるショッキングな映像におののき、その被害の大きさに、ただただ呆然とするばかり・・・被災地から遠く離れた私たちですら、心が完全に折れていました。
ましてや現地の方々の苦しみ、悲しみ、そして喪失感は、計り知れないものであったと思います。
そんな時に音楽会を開催する?
俄かに信じることができず、慌ててアクセスした仙台フィルのサイトには、次のような決意表明が掲載されていました(引用させていただきます)。
私たちは、被災者に直接音楽を届けることにより、亡くなられた方々を鎮魂し、ご家族や生活を失くされたみなさんを癒し、そして希望の灯をともすことに全力を挙げていこうと決意いたしました。仙台フィルの音色が人々の心、生活、地域の復興に役立つことを期待して。
音楽を必要としている被災地のみなさん、どうか私たちに演奏のご要望をお寄せください。
仙台フィルはそのご要望に応えるべく最大限の努力を傾注することをお約束します。(後略)
そしてその2日後の3月26日(土)
宮城野区見瑞寺に併設されたバレエスタジオを特設の会場に、おそらくは日本の音楽史に永遠に記されるであろう、第1回目の復興コンサートが開催されたのです。
仙台フィルのメンバーの方々に後日お話を伺ったのですが、やはり被災された方々が音楽を楽しんでくれるのか?不安と躊躇いの中、準備を始めた演奏会だったそうです。
小雪が舞う中、楽団員の皆さんのこうした心配をよそに、続々と町中から歩いて(公共交通機関はまだ営業を再開していませんでした)会場に詰め掛けた市民の方々は準備してあった席数(100席)を上回ってしまい、急遽2回の公演が行われたのでした。
指揮は佐藤寿一さん、ソプラノに菅英三子さん
仙台フィルハーモニー管弦楽団のメンバーは会場の広さの都合もあって32名
プログラムは
(追悼曲)バーバー:弦楽のためのアダージョ
チャイコフスキー:弦楽セレナードより 第1楽章
グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」前奏曲
エルガー:愛の挨拶
グノー/カッチーニ/マスカーニ:3曲の「アヴェ・マリア」(ソプラノ:菅英三子)
高野辰之 作詞/岡野貞一 作曲:故郷(お客様との共演)
約1時間の演奏会終演後、会場に詰めかけた市民の方々から、次々に感謝のメッセージが楽団員に寄せられました。
「音楽を聴いている間は、地震のことを忘れることができた」
「震災後、初めて涙を流すことが出来た」
仙台フィルの皆さんによる「音楽の力による心の復興事業」が、ここから始まったのです。
そして彼らの「決意」が私たちの想像を、はるかに上回るものであったことは、仙台フィルと東北の音楽家が集う「音楽の力による復興センター東北」による復興コンサートが、その後先細るどころか、年を追うごとに充実の一途を辿っていることからも明らかです。
一年に一度、3月にみんなで仙台に集まって、東北の皆さんと交流を深めつつ、仙台フィルの演奏を聴かせていただき、大きな拍手を送りたい。
「つながる心、つながる力 みんなでつくる復興コンサート」は仙台フィルをリスペクトし、彼らにエールを送る全国の音楽ファンの想いを形にする演奏会として震災から1年後の2012回3月に第1回が開かれ、その後毎年回を重ねてきました。
9回目となるはずだった昨年「2020」の公演はコロナ禍により中止となりましたが、その後に得た感染防止のためのスキルと慎重な準備、そして会場にお越しになったお客様のご協力によって、今年3月7日に10年目の開催を無事終わることができました。
そして物語は続く!
震災から11年目の春、3月6日(日)宮城県名取市文化会館大ホールで「みんなでつくる復興コンサート2022」が開催
ゲスト・アーティストには、宮城県女川氏出身のシンガーソングライター、中村雅俊さんが決定。
例年以上にスケジュールがタイトなため、「みんなでつくる」内容に限りがありますが、それでも当「minnadetsukuru.com」を会場に、皆さんの「想い」が少しでも多くコンサートに反映できるようにしたいと考えています。
今日から数えて129日後
皆様と一緒に、仙台フィルと東北の音楽家たちに大きな拍手を送る瞬間を楽しみにしています。
今回もみんなのリクエストを演奏してくれる仙台フィル。楽団員の紹介や活動については、こちらからチェック。
仙台フィルハーモニー管弦楽団サイト
2022年3月も、仙台に集まって仙台フィルにエールを送りましょう!