企画会議コラム

斎藤茂 (OTTAVA)
斎藤茂 (OTTAVA) プロフィール

第32回 「ご報告、そして御礼」

「minnadetsukuru.com(ミンナデツクル・ドット・コム)」を訪れてくださったTBSラジオ、TBC東北放送、そしてOTTAVAのリスナーの皆様、こんにちは。
「みんなでつくる復興コンサート2017」特設サイトにようこそ!

東日本大震災、東北被災地唯一のプロフェッショナル・オーケストラ、仙台フィルハーモニー管弦楽団にエールを送る演奏会「みんなでつくる復興コンサート2017」が,3月4日に仙台市 東北大学百周年記念会館 川内萩ホールで開催されました。

 
おかげさまで客席は、ほぼ満員になりました。
若いお客様やご家族連れの方々も、今年はたくさん来てくださっていたのが印象的でした。

石川星太郎さんの指揮は、若々しさに満ちていたのですが、同時に(31歳とは思えない)明快で強い“意志”を感じさせるものでした。
「背中で感じるお客様の“熱”がすごかったです。このコンサートに参加できて良かった」とは終演後のマエストロのコメント。

熱といえば、新妻聖子さんの歌は、熱かった!
終演後、新妻さんのファンで今まで50回以上も彼女の歌を生で聴いてきた、という方とお話をする機会があったのですが、
「今日の高音の伸びと、情熱的な歌は最近聴いた中でも出色でした」と、やや興奮気味にお話しくださいました。

そしてその新妻さんと「わせねでや」で共演した仙台南高校音楽部合唱団の皆さん。
実は本番の直前に、顧問の内藤淳一先生に初めて伺ったのですが、宮城県内の高校の合唱団に所属する学生さんの中で、一人だけ、大津波の犠牲になった方がいらっしゃったのですが、その方が仙台南高校合唱団の一員(当時高校二年生)、彼女は自宅のある閖上(ゆりあげ)で津波に襲われ、帰らぬ人になったのだそうです。
仙台南の皆さんが、悲しみを乗り越えて「わせねでや」(忘れないで!)を歌い続け、歌い継いでいる理由のひとつが「仲間を忘れない」というところに、あったのです。

最後に「われらがヒーロー」仙台フィルハーモニー管弦楽団。
温かく、ピュアな響きには、ますます磨きがかかってきている、そんな印象を強く受けました。
毎年、このオーケストラと、この人たちと演奏会が続けていけたら、どんなに幸せだろう!
ドヴォルザークの「交響曲第8番」の第2楽章の崇高なコラールを聴きながら、心の底から、こう願わずにはいられませんでした。

今年もたくさんの想いが形になり、音となり、3月の仙台に響き渡った素敵な演奏会になりました。

会場にお集まりくださった皆様
当日、一緒に祈ってくださった皆様
そして当コラムに、たくさんのご意見、アイディアをお寄せ下さった皆様
みんなでつくったコンサート、無事終了しました。
本当にありがとうございました。

コンサートが行われた翌日、3月5日(日)気仙沼での復興コンサートに向かうために 参加する仙台フィルのメンバーの方は、午前8時に待ち合わせをされておられました。
彼らの「心の復興のための活動」にお休みはないのです。
おそらくは今日も東北のどこかで、被災者に寄り添い、音楽を奏でる仙台フィルを始めとする東北の音楽家が「復興コンサート」を開催されているのでしょう。

毎日1分で結構です。
被災地に想いを馳せてください。
そして復興のために奔走する音楽家のことを、仙台フィルの皆さんのことを考えてください。
それがどんなに大きなパワーになることか!
「みんなでつくる復興コンサート」での感動的な熱演が、その証です。

またお逢いしましょう!

2017年3月31日
「みんなでつくる復興コンサート2017」プロデューサー
   OTTAVA 斎藤 茂

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いただいたアイディアは、コンサートプロデューサー斎藤茂による「企画会議コラム」で公開していきます。


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